登山靴を買った。そんなに高い山は行かないけれど、最近はちょっとしたハイキングくらい

 のところでも、しっかりした装備の人が多い。そうなると、あまり軽装備のスニーカーだと

 「山をなめとるんか」と思われかねない。思われていないかもしれないが、しっかりした靴を

 履いていると自分もその気になる。

 買ったからには、どこかに登りたくなる。御在所あたりが景色もいいしお手軽でもあるが

 今日は一人なので、御在所まで行くのも億劫だという事で、猿投山でも登ってみようと

 猿投山をなめまくった気持ちで出かけたのであります。登り始めると女性3人がいた。

 一人はやや年配。あとの二人は若い山ガール。「おお、ここにも山ガールがいる」と思い

 ながら一気に抜きにかかる。抜いたはいいが、差がつかないと格好がつかない。ということで

 最初から全開モード。ここは、たいしたことは無いだろうというなめた気持ちが表れている。

 登山道に入ると思ったより勾配がきつい。きつい上に階段の幅が、微妙に高い。この調子が

 長く続く。しかし、ここで抜き返されては、男が廃る。いい加減登ったので、もうそろそろ山頂

 かと思いきや、案内板を見ると、まだ半分も来ていない。

 まずい。ペースが速すぎた。おまけに新品の靴で、右のくるぶしが痛い。靴紐を緩めた。

 登りは靴紐は緩め。下りは締めるのが楽だそうだ。下りはゆるいと靴の中で足が前にいって

 つま先が痛くなる。緩めたけど痛い。途中でお父さんに連れられた幼児がいた。4歳くらい?

 登れるんかいな?と思いつつ、これも抜きにかかる。勾配が多少ゆるくなって足が痛みが

 少しましになった。東宮が途中にあったので、お賽銭を入れてパンパン。お賽銭のご利益

 なのか不思議に足が軽くなった。まじで。

 山頂に着いた。山頂にしては三角点があるだけだ。おっさんが座っていたので聞いてみた。

 「ここ山頂ですか?」「いや、山頂はもう少しだ」  げ、引き返さなくて良かった。

 山頂は紅葉していました。ベンチがあって3人休憩していました。ここは平日でも意外と

 登っている人が多い。土日は駐車場は満車で停められないこともあるらしい。途中に

 「熊に注意」「ハチに注意」の看板が多くあって、一人は心細い。鈴をつけた人も多い。

 山頂にいたおっさんに話しかけたら、いろいろ話をしてくれた。「ここはいろんな道があって

 少し下を右に行くと西宮に行ける」いやいや、帰りは一気に帰りたい。西宮は、また次回

 ということにしたい。下山し始めると、おっさんもついて来た。一緒に行くと西宮に行く羽目

 になる。自然な感じで、引き離したい。下りは快調である。一気におっさんは見えなくなった。

 帰りは「確かこちらのほうが近いはず」と思う道を選んだ。すると西宮の鳥居の前に出て

 しまった。鳥居の前でやめた。やめたけれど、案内板が、大雑把で下山の道が分からない。

 下っていくほうを選んだら、ブー。本来の3倍を歩く羽目になってしまった。西宮に行かなかった

 逆ご利益があった。下りを3倍歩いたので足が死にそうに痛くなった。おっさんを振り切らなけれ

 ば良かった。おっさんの自分がおっさんを振り切った罰があたった。明日はきっと筋肉痛である。